ソーシャル・キャピタル研究会(2024年4月25日(木)19時30分~21時 Zoom開催)
講師:稲葉陽二・日本大学大学院法学研究科非常勤講師
*終了しました
本年2月からは社会関係資本の規定要因について1年がかりで考えていきます。4月は本研究会主宰の稲葉が露払いを務め、ハーバード大学経済学部のラジ・チェティ先生の論考4本を概観し、研究対象としてのコミュニティの変化、大規模データ分析のだいご味についてご報告させていただきます。
演題:「ラジ・チェティの世界―社会関係資本を用いた階層移動の壮大な社会実験」
【研究分野・研究キーワード】
社会関係資本、ソーシャル・キャピタル、日本経済、格差、不平等、企業統治
【講師ご略歴】
・1949年東京生まれ 京大経済学部卒、スタンフォード大学ビジネススクール公企業経営コース修了(MBA )、筑波大学で政治学の辻中豊先生の指導で博士(学術)。日本開発銀行(現日本政策投資銀行)に30年間勤務。サンフランシスコ、パリ、ワシントンD.C.に8年間在住。そのほか、冬のモンゴル、内戦中のスリランカ、平均年齢が38歳まで低下したザンビアなどで2年間開発コンサルとして活動。
2003年より日本大学法学部政治経済学科教授(日本経済論、経済学原論、ソーシャル・キャピタル論、コーポレート・ガバナンス)、2020年コロナ禍のなかで退職。
現在日大大学院法学研究科非常勤講師のほか社会関係資本研究の知識を生かして、この研究領域の「地域猫」的扱いでボランティア活動。2000年より現在までソーシャル・キャピタル研究会を主宰。
【最近の論考と編著書、その他】
・稲葉陽二(印刷中)『社会関係資本で読み解く日本』(仮)東大出版会。
・稲葉陽二(2023)「仮想空間におけるコモンズの悲劇-社会関係資本で公共財としてのAIを守る 仮説の提示-」『経済社会学会年報』No.45,pp.51-62.
・佐藤嘉倫・稲葉陽二・藤原佳典(編著)(2022)『AIはどのように社会を変えるのか ソーシャル・キャピタルと格差の視点から』東京大学出版会.
・稲葉陽二(編著)(2021)『ソーシャル・キャピタルからみた人間関係 社会関係資本の光と影』日本評論社.
・Inaba Y & Togawa K (2020) Social Capital in the Creation of AI Perception. Behaviormetrika, Springer https://doi.org/10.1007/s41237-020-00107-7
【講師からのメッセージ】
経済学の分野でもSocial Capital を真正面から扱った論考が増えてきました。なかでも、ラジ・チェティ教授はその発想の壮大さから、抜きんでた影響力を持っています。昨年も要藤正任先生から研究会でご紹介いただきましたが、今回は彼の4本の論考の紹介を通じて、コミュニティの捉え方、大規模データによる分析の進展、社会関係資本の規定要因などを検討できればと考えております。
参加申し込み方法
参加費は無料です。申込みフォームから事前申込みをお願いいたします。
ご入力いただいたメールアドレス宛てに 4月24日(水)までにZoomの招待URLをお送りいたします。
© Copyright 2019 JASR - All Rights Reserved